車輪人の自転車日本一周・登山の旅 車輪人の自転車日本一周・登山の旅

2003年 12月4日 (木) - 515日目

天気 :

体調 : 良好

宿泊地 : 伊藤さん宅(友達)

本日の移動 : 修善寺町~沼津市~静岡市

走行距離 : 96.0km

累計距離 : 23,234km
本日の出費

食費 : 546円

観光費 : 100円

宿泊費 : 0円

雑費 : 0円

費用詳細 : 観光費:韮山反射炉

現在地 : 静岡県静岡市  ( 全走行図 )

翔けたい!

 昨日は雨に降られて雲多い天気であったが、今日は雲ひとつない最高の朝が迎えてくれた。その空を眺めながら牡鹿さんとの朝の団欒であり、日向ぼっこでもあった。ちなみに昨夜、牡鹿さんもテント泊。車で駆けつけてくれたのだが、テントの方がと、私のテント隣に設営し泊まってくれた。そのお陰もあり、昨夜は安心してグッスリ♪やはり1人よりは2人のほうが心強く、これだけ一人旅をしてきてもそれは変わらない。しかし、安心していつまでも寝ているわけにもいかなかった。それはやっぱりいつもの日記である。昨夜1時近くと寝るのが遅かったが、それでも6時半には起床して黙々と日記を進めて行き、そして牡鹿さんに見送られながらの9時の今日の出発であった。ありがとうございました。

 風は冷たいが日差しは強く気持ちがいい。この後は今日の目的地、知人の居る静岡市を目指して自転車を突き進めていった。いつものような観光という観光は今日はなかったが、それでも通り様にいろんなところに立ち寄った。まず最初は幕末に作られた精錬所である”韮山反射炉”で、希少価値が高いらしく意外に土産物店が並ぶ一大観光地となっているのに驚かされながら見学。前々からこの韮山の反射炉のことは写真や話で聞いてきただけに、実際にこうして見れるのは嬉しく、大した資料展示はないのだが、しかし、それらを食い入るように見つめていた。

牡鹿さんと握手を交わして
城山を見つめて
韮山反射炉

 この後も観光は続く。と言っても先ほども書いたようにどこも立ち寄った程度であるが、三嶋大社、柿田川、桜海老館、由比本陣、由比正雪生家と見てまわりながら静岡へと目指していった。道は旧国道1号や旧東海道を選び、その街並みを楽しみながら走り抜けていったのだが、今も残る宿場町の雰囲気に驚いた。車でも何度も通ったことあるところなのだが、その時は歴史にそれほど興味がなく、また古い町並み自体にそれほど珍しさを感じていなかった。それが普通だと思い、車であっという間にいつも通り過ぎていた。それが今、自転車の目で見てみると大違い!その東海道という道に見惚れて胸が高鳴ってしまうほどワクワクしてくる。これが自転車ならではの視線で旅なのだろうと、宿場町の雰囲気を肌で楽しみながら由比を越えていった。そして降る返ればあまりに大きすぎるほどの”富士山”がそびえている。いや、そびえているはずだが、いつの間にか雲は沸き出でその姿を隠してしまっていた。

三島大社
三島大社・本殿
柿田川の名水
由比本陣跡
由比正雪生家
狭まる東海道

 蒲原・由比の宿場町に気をよくして、当初の道を変えて、この先も狭路そしてアップダウンへと変わりそうではあったが旧東海道を突き進んで見ることにした。由比の南はずれまでくると、海と山はどんどん迫り始め、その僅かな隙間に東海道が走るという景色に変わっていく。電車、高速、バイバスと入り乱れる中の山側ギリギリに次の宿場町・倉沢が今も色濃く残っていた。バイバス側はよく通る身近な道路だけに、その裏側にまさかこれほどの名残を残しているとは思っていなかっただけに驚きも大きく、ここでも相変わらずカメラ片手にはしゃぎながら進んでいった。しかし、この宿場町を越えると旧街道は悪路の峠越えとなり、さすがに自転車では避けバイバスへと戻った。そこからは一気に距離を伸ばし始めたが、道は相変わらず各街道が競り合うようにして並ぶ。しかしそんな山迫る狭い土地にも関わらず意外に歩道は広い。いや、意外どころか車道1車線分はあるだろう。さらに車道と独立しているために走りやすく、あっという間に静岡市街へと入っていった。

倉沢宿の街並み
現役の丸ポスト
有名な石垣いちご

 この静岡市、つい最近までは静岡市と清水市であった。そう、最近流行の市町村合併だ。もちろん旅中であっても地元だけに合併したことを知ってはいたが、由比を越え、旧清水市へとはいったときに静岡市と言う看板に時間の流れ、そしていつもと違う看板に違和感を感じることはもちろん寂しさもこみ上げる。「ここは清水市だろう!」、ついついそんな言葉を叫んでしまう自分がいた。地元だけに親しみから生まれる言葉だろう。他の町では「へぇー」っという具合に済んでしまった事の記憶が新しいだけに、そんなことでもここが地元であることを強く感じた。そんな旧清水市の港を眺めながら、そして、サッカーの町であるだけに、そんな旗・看板にも親しみを感じながら旧清水市街を抜けて、そして旧静岡市へと入っていく。このころから、「帰ってきた~!!」そんな実感も同時に溢れる。もうどこもこれも見覚えのある町並みばかりで、嬉しさのあまり漕ぎ足も気づかぬ間に早まっていく。そして衝動的にもうこのまま翔けて行きたい!そう、もう暗闇だろうが、日をまわってしまおうが、このまま自宅へと走りとおしてしまおうか、そんな衝動に駆られるが、しかし、自分の決めたゴール日があるために、そこはグッと堪える。もう観光どころではなく、どんどん漕ぎ進みたかったが、しかし、逆に地元だけに「静岡にもこんないいところがあるんだよ。」そんなことをこのHPを通してやっぱり伝えたい。他の県、町でもそんな思いでこの書いてきた。だからこの静岡でも省きたくなかったが、しかし身体のほうはどんどん進んでいってしまう。でも、そんな中でも立ち寄ったところが江戸幕府を開いた家康を祀る為に作られた久能山・東照宮である。地元のはずなのにまだ1度も訪れたことがなく、その期待は大きい。どんなところだろうと、ワクワクさせながら門を越えて久能山の頂へと向け石段を登り始めた。

 青い海と空が延々と続いている。その海にはたくさんの漁船が列を連ねて遠海へと向かっていた。清水港より出港した漁船だろうその数に驚きながら、また威勢の良さを肌で感じながら、一歩一歩のんびりと東照宮までの石段を何度も振り返りそれら景色を見下ろしては登っていった。1000段以上に石段ではあるが、その景色に飽きることはなく疲れを感じることもない。さらに登るその石段自体も緩やかで、またその見事な石組みにも魅せられ楽しませてくれる。こんな道では疲れるところか楽しさいっぱいで登り切った時には寂しさを感じるほどであっが、しかし、そこにはそこで東照宮本殿が迎えてくれ、また楽しませてくれる。日光の小型版といった感であり、日光を知っているだけにやや見劣りを感じてしまうところはあるが、しかし、それでもこの久能山という城跡でもある海見下ろす高台に作られていることにまた違う良さを感じる。もちろんその中には家康が晩年を過ごし愛した静岡であるというも大きい。その地だからこその久能山・東照宮であり、良さがあるのだろう。強い夕日を全身で浴びながら帰路も階段を楽しみながら下りていった。  

久能山・東照宮
東照宮より駿河湾
家康御廟
東照宮本殿は修理中・・・
見事な石段の参道
石段をのんびりと

 一気に翔たい!自宅までは100kmを切っているこの地であり、その衝動を抑えるのがやっとではあるが、しかし、この地だからこその楽しみもあった。それは友達との再開である。旅に出てから1年半振りの再開だ!久しぶりだけに、また、自分がこんな旅をやってきただけに、今までと同じように見てくれるかなど、そんな不安こそあったがしかし楽しみはそれ以上!沈み行く夕日を眺めながら静岡市街を目指していくと、その先で車を止めて私を待っていてくれた方がいた。HPを見ていてくれている永田さんで、偶然私を見つけてこうして車を止めて待っていてくれたのだ。いままで何度もこうしたHPを通しての実際の出逢いはあったが、しかし、今回ばかりは地元静岡だけにまた違った喜びがあった。静岡も、また、どの県も、どの国だろうとやっぱり人は同じなんだなと、それを肌でこうして感じることが嬉しくて溜まらない。そして地元静岡がやっぱり好きなんだなとも感じながら友達宅へとまた自転車を走らせた。

大浜海岸の夕日
声かけてくれた永田さんと

 懐かしの市街へと入り、友達の仕事が終わるまで近くのスーパーで時間潰し。ここで日記を少しでも進めたいところであるが、しかし、すでに電源切れで、仕方なく小説を読み始めるが、仕方なくといってもこうした自分の趣味の時間は楽しく、あっという間に時間は流れ、友達、こと伊藤さんより仕事が終わったよ~っと連絡が入り、そして前と変わらぬ笑顔で迎えてくれ、私もそんな笑顔にすぐに時間の流れが生んだ緊張は吹っ飛び、居酒屋へと場所を移してからは、逆に前以上に会話が弾んだ。また、「日本一周」と言うもので生まれた出逢いでない、それを置いておいての素で会話出来たのもまた嬉しい。どうしても日本一周中はその話ばかりになり、またリピートの連続ともなってしまう。こうした地元であり、旅から抜けた会話に自分が帰ってきたということを改めて実感しながら再開を楽しみ、夜は流れていった。ありがとうございました。

伊藤さんと久しぶりの再会
伊藤さん名犬?ダイア
名犬・ちーちゃん

 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : 半額パン・半額おにぎり
 ・昼食 : 半額パン・半額おにぎり
 ・夕食 : 居酒屋でたんまりと♪




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